BAINCOUTURE Magazine<br>ブランディングプロジェクト
BAINCOUTURE Magazine
ブランディングプロジェクト

株式会社水星とEat, Play, Sleepの共同プロジェクトとして、BAINCOUTURE(ニッコー株式会社)の広報・ブランディングツールとなるメディアサイトの企画・制作を行いました。

1908年に創業したニッコー株式会社は、セラミックの技術を中心に、陶器やお風呂、水を貯める環境プラントなど私たちの生活を支え、彩るさまざまな事業を展開してきました。オーダーメイドでお客様のライフスタイルに合わせたバスルームを提案するBAINCOUTUREもその一つです。

BAINCOUTUREはフランス語のBAIN(風呂)とCOUTURE(高級な仕立て)を掛け合わせた言葉。ニッコー株式会社としては1961年からお風呂の事業をしてきましたが、2015年に「オートクチュールのようにあなたにとって最高のバスルームを仕立てたい」との想いを込め、新たなブランドとしてスタートを切りました。

リブランディングの背景には、「お風呂は家を建てられる際に真っ先に削られる」といった課題があります。また、BAINCOUTUREのもう一つの主力販売先であるホテルなどのBtoBでは、「できるだけバスは安いものを」となりがちです。総じて、まだ日本社会の中では、生活の中でのお風呂のウェイトが大きくありません。さらに、プロパの商品を安く卸すメーカーや、職人がいちからつくりあげるこだわりのバスとの競争もあり、自分たちの価値を改めて見つめ直していく必要がありました。

しかし、なかなか既存の営業やアプローチの延長では、上記のような課題の打破は難しく今回、BAINCOUTURE様より最初に株式会社水星(以下、水星)に「広報・PRの支援」を依頼。さらに水星様よりその相談を弊社が受け、その後、2社共同でのいくつかの提案を経て現在のWebメディア制作という形に。「バスを中心とした新たなライフスタイル、カルチャーの創出」という大きな目標に、Eat, Play, Sleep inc.、水星、BAINCOUTURの3社で取り組みました。

🌞プロジェクト概要

クライアント:BAINCOUTURE(ニッコー株式会社)
プロジェクト期間:2021年12月〜2022年10月

制作物

BAINCOUTURE Magazine Webサイト
https://www.magazine.baincouture.jp

体制

Eat, Play, Sleep inc.

  • プロジェクトマネジメント
  • クリエイティブディレクション
  • Webサイトデザイン・開発ディレクション
  • 写真撮影

水星

  • プロデュース
  • プロジェクトマネジメント
  • コンテンツ制作・ディレクション
  • メインビジュアル動画制作・ディレクション
  • PR

👉プロジェクトのポイント

今回、制作を行ったのは「新たなバスカルチャーを創出しうる、メディアサイト」。一口にメディアサイトと言っても、さまざまな形があります。またSNSでも十分に情報発信が行えてしまう時代に、どのようなサイトが必要かはプロジェクトメンバーで時間をかけて議論を行ったポイントです。

結論として、「高頻度で記事を更新するニュース性の高いメディアサイト」ではなく、「雑誌のようにテーマ性をもって、複数の記事を制作・更新するサイト」を目指すこととなりました。また、このメディアサイトでBAINCOUTUREの情報が完結させるのではなく、サイトに流入するタッチポイントや出口をどのように設計するかに関しても、同様に時間をかけて議論を行いました。

①ブランドサイトとしても通用する「コンセプトの上品さ」を伝えるための工夫

今回のサイトで目指したのは、「メディアらしくない、メディアサイト」。BAINCOUTUREが目指す、「高級感/ハイブランド」の世界観を伝えるためにメインビジュアルには動画を設置。自社のプロダクトに加え、思い描く世界観をより伝わりやすく表現しています。

②多様な業界・領域のプロフェッショナルを集め「お風呂とはなにか?」を探求

記事は「プロフェッショナル」をキーワードに多様な業界の方にお声がけ。行いたかったのは、お風呂の価値をさまざまな視点から見ることです。ときには歴史という時間軸からその価値を紐解き、またあるときには山という非日常の中でのお風呂体験を紐解いていく。今まで目が向けられにくかった周縁を可視化し、新たなお風呂の可能性を提示します。

③ナビゲーターを用い、一見バラバラに見えそうなコンテンツに一貫性をもたせる

今回、ナビゲーターには大のお風呂好きだという音楽プロデューサーの亀田誠治さんを起用。亀田さんご本人へインタビューを行っただけでなく、集まった5つの記事に対して「リード文・コメント文」を寄せていただきました。亀田さんのコメントを入口として機能させることで、プロフェッショナルがもつ専門性を維持したまま、読者には「まだ出会ったことがない世界との出会いの敷居を下げる」試みを行っています。

④メディアと連動するプロダクト開発・アートイベントで、タッチポイント・出口を創出

メディアのリリースにあわせて、BAINCOUTURE自身が「お風呂にまつわるコンテンツを作っていく」べく、「お風呂の可能性を拡張するアート体験」と評して、気鋭の油彩作家・安田悠さんとのコラボレーション商品の開発を行っています。さらに、ショールームをアートギャラリーとして活用したイベントを実施します。

🍇掲載コンテンツ

「お風呂は人々が心の平安を得るためにすごく重要なもの」音楽プロデューサー・⻲田誠治が語る「お風呂とぼく」の関係

Vol. 0

音楽プロデューサーとして、日々様々なアーティストの個性と向き合い、それぞれの魅力を美しく引き出している亀田誠治が、BAINCOUTURE®️の取り組みについて自身の仕事観を踏まえて感じたことを語る。他にも、1日に5回もお風呂に入るという亀田自身が大のお風呂好きになった原体験や、普段行っているおすすめの入浴方法、将来作ってみたい理想のお風呂から、亀田が感じるお風呂が持つ壮大な可能性まで、「お風呂とぼくの関係」について余すことなく語り尽くす。

「浮世の垢を落とす極楽浄土」今昔銭湯から考える日本人のお風呂観を探る 銭湯研究家・町田忍

Vol. 1

お風呂が大好きな民族といえる日本人にとって、銭湯が果たしてきた役割とは?「浮世の垢を落とす極楽浄土」をキーワードに、銭湯研究家の町田忍が銭湯の文化と歴史を紐解きながら、日本人のお風呂観を探る。

「お風呂は日々の生活の中に当たり前にあるもの」スポーツクライマー・野口啓代が語る日々の生活とお風呂の関係

Vol. 2

スポーツクライマーの野口啓代に、アスリートならではの視点から日々の生活とお風呂の関係性を聞く。世界中を遠征する際に知った海外のお風呂事情、引退を決めて臨んだ東京オリンピック直前の心境から今後の挑戦まで、ここでしか読めないエピソードは必見。

「お風呂に注目して映画を見てみたら、今だから大切にしたい価値観が映っていた」三原勇希が選ぶ好きなお風呂映画3選

Vol. 3

タレント・ラジオDJとして活躍する三原勇希が、「お風呂のシーンが印象的な3つの映画」を紹介。いつもとは違った切り口で映画を見ることで新しく発見したという作品の共通点や、三原が感じた今、大切にしたい価値観を語る。

「過去の歴史の中に未来を考えるヒントがある」カフェ・カンパニー・楠本修二郎が語るこれからのお風呂の可能性

Vol. 4

食を中心とした「コミュニティの創造」をテーマに掲げるカフェ・カンパニー楠本が見つけた、お風呂と古来の薬草文化との共通点とは一体なんなのか。加えて、自身の会社員時代に感じたお風呂の本質的な価値を語る。

「風呂は僕にとって現実世界とそうでない世界の境界線なのかもしれない」写真家・上田優紀が語るエベレストと風呂の関係性

Vol. 5

日常から遠い場所にある、生と死を分かつ極限の環境でネイチャーフォトグラファーの上田が体験したお風呂とは?命をかけたエベレスト登頂と、冒険を支えたお風呂のエピソードを迫力ある写真とともに振り返る。

🤔プロジェクトメンバー